「お腹ゴロゴロ」「ガスが溜まる」「痩せない」…腸が弱い人のための「プロテイン」の選び方

 「お腹ゴロゴロ」「ガスが溜まる」「痩せない」…腸が弱い人のための「プロテイン」の選び方
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松田 真紀
松田 真紀
2024-04-29

美容やダイエット、美ボディづくりにはじめたプロテインでも、飲みはじめたことで反対にガスが溜まってお腹がぽっこり。痩せない。不快感が残る。ガスが溜まりやすいなどなど、お悩みはありませんか。それは体質によってはプロテインが腸の負担になっているせいです。 タンパク質は、3大栄養素の中で最も消化吸収の難しいハードな栄養素。プロテインはタンパク質補給にとても便利ですが、選び方が大切です。

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プロテインを飲むと「お腹がぐるぐる」「ガスが溜まる」そんなことはありませんか?

美容やダイエットに関心がある人に「プロテイン」。

そんなプロテインですが、「プロテインを飲んでオナラの匂いがキツくなった」「胃が張っている」「下痢になる」「不快感や違和感がある」「胃腸が重い、スッキリしない」「便秘ぎみになった」という経験がある方も少なく無いようです。

プロテインは胃腸にとって「最もハード」な栄養素

それは体質によってはプロテインが腸の負担になっているせいです。

タンパク質は、3大栄養素の中で最も消化吸収の難しいハードな栄養素。プロテインはタンパク質補給にとても便利ですが、選び方が大切です。

不調の原因は3つ考えられます。

原因① 乳糖不耐症

乳由来のホエイプロテインでプロテインを牛乳で割って飲む場合、どちらにも「乳糖」という糖類が含まれています。体に乳糖を消化する酵素が少ないと、乳糖不耐症が起こり、下痢・胃腸の違和感などが生じると考えられます。

原因②消化不良

タンパク質を摂りすぎると、腸内環境が乱れることがあります。動物性タンパク質は消化スピードが早い反面、分解の際にアンモニアを多く発生させます。そのため、オナラが多く出る・下痢になるなどの症状が起こることがあります。植物性タンパク質の場合は、ゆっくりと消化されアンモニアの発生も少なめですが、不溶性食物繊維が多すぎると、もともと腹部の筋力が少ない人や腸の働きが悪い便秘がちな人は、便秘やガスが溜まる場合もあります。

また、プロテインの形状にするために、香料や甘味料などの合成添加物が含まれるため、毎日のように摂取すると腸内環境が乱れます。

腸が乱れると体の代謝は落ちますから、結果的に痩せない、代謝が悪い、肌荒れなどを起こしてしまう原因となります。

原因③セロトニンの過敏反応

実は最近増えている過敏性大腸炎症候群。これは体に良いと言われる発酵食品に含まれるオリゴ糖、乳酸菌、その餌になる食物繊維が豊富な食材、ポリフェノール、マグネシウムなども摂りすぎると起こります。これらの栄養素が入ってくると至福ホルモンのセロトニンが「チャンス!」とばかりに分泌され、腸の働きが活性化されるのですが、頻度が多過ぎたり量が多すぎると、今度はセロトニンが分泌されすぎて腸が過敏になるのです。体質によって、”スロープロテイン”と呼ばれるカゼインやソイプロテインやビープロテインなどが、腸で消化吸収できずに、逆に便秘悪化やガスが溜まりやすくなる人もいます。

手軽なプロテインパウダーの活用は、「健康不安のない人」が使うことを前提に

プロテインパウダーは「脂質やカロリーを抑えることができる」「必要なときに手軽に摂取できる」というメリットがあります。

ただし、加工された食品であることに変わりはありません。

「胃腸に自信のない人」は、自然な食品から「胃腸にやさしいタンパク質補給」をお勧めします。

ご自身の体調に合わせて、使うタイミングや頻度を調整してみてはいかがでしょうか。

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AUTHOR

松田 真紀

松田 真紀

1972年、兵庫県生まれ。管理栄養士。日本抗加齢医学会認定指導士。アスリートフードマイスター3級。女子栄養大学卒業。株式会社バードワークス代表取締役。1994年、明治乳業株式会社入社。その後、電通など広告代理店勤務を経て、2014年、スポーツと健康に特化した「食プロデュース」を行なう株式会社バードワークス設立。自ら18才から15年以上20kgの体重増減、摂食障害に。苦しいダイエット生活の末辿り着いた、外食、コンビニ、レンチン、OK!ラクして食事を楽しむダイエットを提案する管理栄養士として300以上の施設団体など多方面で活躍中。著書『居酒屋ダイエット』(三笠書房)。趣味はトライアスロン、100kmウルトラマラソン、フルマラソン、全米ヨガアライアンス200習得中。



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